Lordの日記

遊び学ぶ居心地の良い空間創りがLordのテーマです

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変色

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 一ヵ月後のちょうど今頃は、ホテルのコートも人で溢れ返っていることでしょう。避暑地の夏は短く、それから一ヵ月後の同じ時期にはまた静けさが戻ってきます。この場所では一ヶ月強の短い夏に何もかもが集中しその残像が強烈なため、12分の1の想い出が、12分の11のそれに勝ります。昔から、ひと夏の避暑地での出来事を題材にした文学や映画はいくつもあります。夏の終わりまたは秋になってからの回想という構成をとるものが多いようですが、夏の残像体験から受け手の共感を得易い構成かと思います。
 たった一ヶ月前の、まだ感覚が五感に残っているはずの真新しい想い出の数々は、遠い昔の事のようにセピア色になっています。想い出の色を変えるのは時間ではなく、生活空間と非日常的空間である避暑地の間に存在する精神的な距離なのかもしれません。名残を惜しみながら避暑地を後にする列車や車の窓ガラスに映る残像は次第にセピア色に変わり、日常を過す街に到着した時にはすっかり変色しています。物理的な時間や距離に関係なく起こる変化の触媒は、避暑地という非日常の空間です。
 文学や映画で描かれるひと夏の想い出は、大人のロマンスや青春といったものばかりです。避暑地でバカンスを楽しむ人達が主役で、間違っても私のように避暑地で毎日あくせく働く親爺が主役になることはありません。私の軽井沢店での夏の想い出は、秋になっても東京に帰ってもセピア色になることはありません。鮮明な業務記録として原色で記憶や文書に残り、感傷的になる事も無く明日の業務に役立てます。私達はLordの空間が、お客様のセピア色の想い出のワンシーンに出てくるセットのような存在であればと考えています。主役はお客様でLordはセット、私達スタッフはエキストラです。
 秋、日常の空間でふと手にしたもの。夏にLord軽井沢店で出会ったペン・タオル・アクセサリー・チェス・バッグetc.余程変な使い方をしていない限り、物は変色していない筈です。いい味は出ているかもしれません。物から甦るセピア色の残像。あなたのひと夏の物語の、回想シーンの始まりです。ひと夏の回想が始まるきっかけは、物からとは限りません。ふと耳にした音楽や口にした紅茶など、回想はいつも突然始まります。そしてその回想に、たとえワンカットでもLordの空間を使っていただければと考え、Lordの店内は作られています。軽井沢店の店内を、セピア色のフィルターを通して見ると、物だけが規則的に浮かび上がります。
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